金子防衛大臣政務官のブルガリア訪問・国立国防アカデミーでの講演

令和7年9月25日
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 2025年(令和7年)9月22~24日、金子防衛大臣政務官は、イリエフ国防副大臣の招待でブルガリアを訪問し、戦略的パートナーとなった日・ブルガリア間での具体的な防衛・安全保障協力の強化の方途や、インド太平洋地域と欧州大西洋地域の安全保障が不可分である中でウクライナ含め厳しさを増す国際情勢について、意見交換を行いました。また、陸軍幕僚課程の学生らを主な対象として、国立国防アカデミーで講演を行いました。日本の防衛省政務の当地訪問は、2015年以来10年ぶりです。

(1)ザプリャノフ国防大臣表敬、イリエフ国防副大臣会談(9月23日)
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ア 双方は、インド太平洋地域と欧州大西洋地域の安全保障が不可分との認識を共有し、民主主義、ルールに基づく国際秩序の尊重等の基本的価値を共有する両国が、二国間でも日・NATO及び日・EU枠組みにおいても具体的協力を強化すべきことで一致しました。
イ ブルガリアは、日本を東アジアの優先的パートナーと位置づけ、昨年黒海沿岸ヴァルナで実施された多国籍機雷掃海演習Sea Breeze 2024や毎年のNATO首脳会合への日本の参加を高く評価しました。
ウ 双方は、戦略的パートナーシップに基づき、両国防衛当局間の教育部門含む交流、防災対応、サイバー安全保障、海上安全保障等での協力の可能性を協議しました。また、ウクライナ、東アジア含む安全保障情勢について意見交換しました。
エ 特にザプリャノフ国防大臣は、2019年に国防副大臣として訪日した際の日本側との意見交換に感銘を受けた旨述べ、今後の安全保障分野での両国関係強化に強い期待を示しました。
 
(2)国立国防アカデミーでの講演(9月24日) 
ア 金子政務官は、同アカデミーの所属する幕僚課程の学生や教官約100名に対し、『インド太平洋地域の安全保障』をテーマに講演しました。欧州大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分であるとのメッセージを主題とする講演では、北東アジアでも厳しさを増す安全保障環境について説明され、学生らから日本の今後の安全保障対応について質問が複数寄せられました。
イ プロコピエフ学長ら国立国防アカデミー指導部とは、両国の防衛部門教育課程での今後の交流に向けた意見交換が行われました。
 
(3)ラデフ大統領、ドンチェフ副首相表敬(9月24日)
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ア 金子防衛大臣政務官とラデフ大統領は、本年5月に作成された戦略的パートナーシップに基づき、防衛当局間等の交流を具体化することを確認し、厳しさを増す国際情勢について議論を交わしました。両者は、本年5月に大統領が航空自衛隊百里基地を訪問した際に続く対面となりました。
イ 国防・安全保障を所掌するドンチェフ副首相とは、特に防衛産業分野での協力について議論を交わしました。
 
(4)金子防衛大臣政務官は、このほか米F16戦闘機の配備が続くグラフ・イグナティエヴォ空軍基地(9月23日)、NATOのセンター・オブ・エクセレンスに指定されているNATO危機管理・災害対応研究センター(9月24日)も訪問しました。