医療関連情報

令和2年11月2日

ブルガリアの医療情報

ブルガリアはヨーロッパの南東にあるバルカン半島の東に位置しています。首都ソフィアは西の国境近くにあり,緯度は北海道の札幌付近に一致します。当国の気候は国土の中央を走るバルカン山脈で大きく分けられ,地域によって気候がかなり異なります。冬季は零下20度,夏季は40度前後になる日もあります。また,日中の気温の変化,冬夏の寒暖の差が共に大きく,年間を通じて空気は乾燥しています。地域によっては上水道管が老朽化しており,水道水が混濁している場合もありますので,飲用には市販のミネラルウォーターの使用が推奨されます。

2007年のEU加盟以降,医師や看護師の海外流出により医療スタッフが慢性的に不足し,公立病院の老朽化も進んでいます。ソフィア等の都市部には多くの私立病院やクリニックがありますが,手術や専門的治療が可能な施設は限らます。また,当地の医療機関には英語を話すスタッフが少なく,多くの場合はブルガ リア語の通訳者が必要になります。
重篤な病気や怪我の治療が必要な場合は,周辺の医療先進国か日本への移送が望まれます。移送には高額な費用が必要となりますので,渡航前に緊急移送特約付き海外旅行者保険への加入をお勧めいたします。

当地で購入できる医薬品は日本と常用量の設定が異なっていたり,添付文書がブルガリア語のみの場合も多く,使用の際には注意が必要です。