二国間経済関係
日本との経済関係は、EU加盟を機に加盟国のプレゼンスが高まる中、わが国のプレゼンスは相対的に低くなっているものの、京都議定書が規定する共同実施プロジェクト促進協力に関する覚書に基づき、両国の合弁企業により風力発電プロジェクトが実施されている他,複数の日系企業によって自動車部品産業への投資が活発に行われています。また電力や水分野等のインフラ分野での受注実績や,ワインその他農産物の取引等により両国の経済関係は少しずつ深まっています。これまでブルガリアは英・独・仏等の一大市場への物理的な距離及びインフラの未整備から、投資先としての魅力に乏しいように見られがちでしたが、多くの企業が生産拠点を中東欧へシフトしたことにより部品供給地としてのメリットが生まれ多くの欧州企業が進出を果たしつつあります。またEU基金によるインフラ整備事業が進められているため、今後は欧州のみならず中東、ロシアをもにらめる地政学的メリットを生かした投資が期待されています。
貿易については、体制変革後、二国間貿易額は大幅に減少しましたが、2002年以降拡大に転じ、2014年の貿易額は約197億円(日本の輸出84億円,日本の輸入113億円)となりました。日本からの主な輸出品は原動機、農業用機械,重電機器であり、ブルガリアからの主な輸入品は衣類,バッグ類,医薬品となっています。
2015年の日本からのブルガリアへの入国者数は,12,362人,このうち,10,052人が観光目的となっています(ブルガリア国家統計局データ)。