ブルガリアで注意が必要な病気
○主な風土病及び当該風土病の罹患原因
ライム病などマダニが媒介する疾病の発生が散発的にあり、予防法、治療法ともないので、ダニの発生時期には草むらに入らない等の注意して下さい。牧草地や草むらに入った後は、マダニがとりついていないか確かめ、とりついていたら速やかに医療機関で除去してもらって下さい。
(参考までに、ブルガス(黒海沿岸の都市)地方に年間7~10人の患者が発生するクリミアコンゴ出血熱と言うのがあります。羊からダニを介して人に感染するウィルス感染症であり、ワクチンは一般化されていません。)
また、サルモネラ菌等による食中毒の発生も頻発していますので、卵、肉類を食したり調理する際には注意して下さい。
B型肝炎も多く、A型肝炎も散発的に発生していますので予防接種を済ませておくのが望まれます。
野犬が多く、犬以外の動物に関してもですが、近寄らないようにしましょう。また、咬まれた場合には傷の手当てとともに、破傷風と狂犬病の予防接種に関して 医師と相談して下さい。当地では、狂犬病の予防接種は(上述の)第一市民病院(First City Hospital)で取り扱われています。
(※狂犬病ワクチンはブルガリアでは、特定の医療機関でしか接種できません。地方では、緊急時はワクチンを薬局で購入して、接種してくれる医師を探して 打ってもらうことが必要な場合も出てきます。暴露後接種が難しいと考えられる場合には、事前の(暴露前)予防接種をお勧めします。)
○罹患しないための留意事項
野菜等は大量の農薬を使っているので充分に洗うよう心掛けましょう。また、大気汚染が酷いのでうがいの励行を心掛けましょう。特に夏期に卵を食べる場合はサルモネラ感染症を考え、充分に注意することが必要です。
主なアパートでは地域暖房となっており、冬場は、各戸毎の温度調節が出来ず、室内が乾燥し、風邪をひきやすくなります。このため、加湿器等で湿度の調節を行うと良いでしょう(但し、当地で加湿器を入手することは困難です)。
水道水については上水道設備の古さから混濁しているところも見られるので、飲料水としては適当でないと考えられます。上水道は煮沸してから飲んだ方が良 く、煮沸しても鉄分や重金属等は除外出来ないため、ミネラルウォーターを推奨します(ミネラルウォーターはpH9前後のアルカリ性の強いものとpH7前後 の物が一般に売られています)。