
「ルセ市ヴァシル・レフスキ総合学校日本語LL教室整備計画」
G/C署名式実施
今般、日本政府はルセ市ヴァシル・レフスキ総合学校に対し、26名クラス用日本語学習LL教室と各種日本語学習教材を供与することを決定しました。12月18日には、駐ブルガリア日本大使公邸において、竹田恆治特命全権大使と同校のガリン・ガンチェフ校長との間で贈与契約の署名が取交され、これをもって正式に本プロジェクトがブルガリアで開始されました。
ルセ市で最も古く1863年に設立されたヴァシル・レフスキ総合学校は、現在生徒約1800名を抱えるブルガリア最大規模の公立学校です。2005年9月、自由選択科目として8年生以上に日本語を導入し、現在では1年生から9年生まで250名以上の生徒が日本語を学んでいます。学習期間が短いながら、彼らは全国日本語弁論大会で上位に入賞、また学習者の多くが日本語能力試験に合格するなど優秀な成績を修めています。
然しながら、ルセ市はブルガリアとルーマニアとの国境に位置する地方都市であり、現地人日本語講師が極端に少ないこと、また在留日本人が僅か2名であることから生の日本語に接する機会は極めて限られています。語学学習の要となるネイティブスピーチとの接触の観点から、LL機材の設置が急務の課題となっていました。そこで、この度日本政府はLL教室の整備並びに関連学習教材の購入のため、37,416ユーロを同校に供与することを決定しました。
ブルガリアでは日本語学習が急速に一般に普及しつつあります。近年3ヵ年で全国の日本語学習者数は約3倍に増加しました。この流れを後押ししたのが、地方都市ルセでの日本語教育の開始でした。日本語という異文化に触れることでブルガリアの生徒がより豊かな世界観を育める様、また将来日本との架け橋となる人材が生まれることを願って、日本政府は今後も当地における日本語学習・日本文化活動を積極的に支援します。