
【H20草の根文化無償】「ブルガリア復興期博物館展示機材整備計画」G/C署名式実施
今般、日本政府はプロヴディフ市に所在するブルガリア復興期博物館に対し計26,038ユーロを上限として資金供与し、同博物館の展示設備の整備を支援することを決定しました。1月14日、在ブルガリア日本大使館において竹田恆治特命全権大使と同博物館ステファン・シバチェフ館長との間で贈与契約の署名が取交され、これをもって正式に本プロジェクトがブルガリアで開始されます。
プロヴディフ市に所在するブルガリア復興期博物館はゲオルギアディ邸としても親しまれ、国の重要文化財に指定されています。ブルガリアのオスマン・トルコからの解放・独立運動に関する重要な史料・文化財が保存・展示されています。19世紀末のブルガリアを後世に伝えるための重要な博物館といえます。尚、同博物館に対しては1999年から2008年までの10年間、JICA/JOCVが派遣され、博物館データベースの構築などその活動を支援してきました。
しかし、展示ケースの老朽化が著しく、貴重な史料を適切に保管できずその劣化が著しくなっていました。そこでブルガリア復興期博物館は、日本政府が実施する草の根文化無償プログラムに展示機材の整備を申請し、この度採用が決定しました。今回のプロジェクトにより、同博物館には史料・文化財を保護するための展示ケース購入の目的で資金26,038ユーロが供与されます。
プロヴディフ歴史保存地区に対しては、2003年、UNESCO日本信託基金により約百万ドルが供与され、2007年末、ブルガリア復興期博物館を含む7軒の家屋の修復が完了しています。本年は日・ブルガリアが外交関係を再開して50周年を迎えましたが、今回の供与がUNESCO日本信託基金による支援と相俟って、ブルガリア復興期の重要な歴史遺産の保存、そして貴重な観光資源であるプロヴディフ歴史保存地区の整備に貢献し、また歴史・文化を大切にする日本人の価値観を広くブルガリアの人々に伝えていくことが期待されます。