
草の根・人間の安全保障無償資金協力
「サモコフ市ヴァシル・レフスキ小・中学校新暖房システム整備計画」
「ラズログ市総合病院X線機器整備計画」
「ソフィア市エルヒッツァ幼稚園施設改修計画」
贈与契約署名式の開催
今般、日本政府はサモコフ市ヴァシル・レフスキ小・中学校、ラズログ市総合病院、ソフィア市エルヒッツァ幼稚園の3団体に対し、草の根・人間の安全保障無償資金協力を実施することを決定しました。 11月25日、大使公邸において贈与契約署名式が開催され、伊藤大使とカラボジロヴァ学校長、ヴェレフ病院長、コツェヴァ幼稚園長がそれぞれ贈与契約に署名しました。
まず、ソフィア州のサモコフ市ヴァシル・レフスキ小・中学校に対して、校舎の新暖房システム整備資金として、49,075ユーロを上限として供与する契約書の署名が行われました。
サモコフ市ヴァシル・レフスキ小・中学校にはこれまで集中暖房システムがなく、石炭を燃料にしたストーブが各教室に設置されていましたが、十分な暖房効果が得られないほか、ストーブから出る煙など児童への健康被害も懸念されていました。
本プロジェクトによる集中暖房システムの整備により、村で唯一の教育施設であり、社会人の再教育にも積極的に取り組む同学校で学ぶ児童・生徒の教育環境が大きく改善されることとなります。
次に、ブラゴエフグラド州のラズログ市総合病院に対して、新規X線機器の整備資金として、74,500ユーロを上限として供与する契約書の署名が行われました。 同病院はブラゴエフグラド州東部の中核病院ですが、基本的な設備であるX線機器が非常に老朽化しており、度重なる故障で日々の検査にも支障をきたしていました。本プロジェクトによるX線機器の整備により、今後は地域住民が安心して適切な医療を受けることができるようになります。
続いて、ソフィア市内のエルヒッツァ幼稚園に対して、主に障害園児が使用する屋内運動室及び屋内小型プールの改修資金として、35,237ユーロを上限として供与する契約書の署名が行われました。
同幼稚園は2つの障害児専門クラスを有するなど、積極的に障害児教育に取り組んできましたが、資金不足のため主にリハビリ運動に利用するための屋内運動室と屋内小型プールの改修はできていませんでした。
本プロジェクトにより同校の施設が改修されることで、同幼稚園で学ぶ障害園児を取り巻く学習環境が飛躍的に改善することとなります。
伊藤大使は署名式におけるあいさつで、3つのプロジェクトがブルガリアの社会・経済開発に資することを願うと同時に、日本とブルガリアの架け橋として二国間関係の更なる発展につながることを切に希望する旨述べました。
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贈与契約署名式での記念撮影 (最前列左から、カラボジロヴァ・ヴァシル・レフスキ小・中学校長、伊藤大使、コツェヴァ・エルヒッツァ幼稚園長、ヴェレフ・ラズログ市総合病院長) |