
草の根・人間の安全保障無償資金協力
「カルジャリ市国立精神病院病棟改修計画」供与式
6月17日、伊藤大使はブルガリア南東部カルジャリ市の国立精神病院を訪問し、日本政府が供与した49,131ユーロを原資に実施されていた病棟改修プロジェクトの供与式に出席しました。
2010年3月17日に竹田大使(当時)とゲテフ病院長との間で署名した本プロジェクトは、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」事業の一つですが、1998年にブルガリアにおいて開始された本事業は累計82プロジェクトを数え、総額で約330万ユーロが拠出されています。
カルジャリ市国立精神病院では、ブルガリア南東部における精神領域の拠点専門病院として、幅広い地域から患者を受け入れる病院ですが、慢性的な予算不足により老朽化した病棟の改修工事ができず、ここ数年は病棟の屋根から雨漏りが発生し、病棟内の電気系統への影響が出るだけでなく、カビの発生などで入院患者を取り巻く衛生環境が悪化するなど、困難な状況が続いていました。また、老朽化した窓枠は特に冬期に入院患者の健康管理の面から問題があるだけでなく、エネルギー効率の面からも改善が求められていました。
そこで、カルジャリ市国立精神病院からの要望を受けた日本大使館が草の根・人間の安全保障無償資金協力の枠組みを活用し、病棟の屋根を抜本的に改修し、また、病棟内の窓枠を刷新することで、入院患者を取り巻く環境を改善するプロジェクトに協力することとなりました。
伊藤大使は供与式におけるあいさつで、すばらしい成果を生んだこのプロジェクトが日本とブルガリアの架け橋として二国間関係の更なる発展につながることを切に希望する旨述べました。
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歓迎を受ける伊藤大使 |
記者会見の様子 |
刷新された病棟の窓枠 |