
ノン・プロジェクト無償資金協力見返り資金活用プロジェクト
「メズドラ市障害児のための作業所整備計画」完工式
2013年1月22日,日本政府の実施するノン・プロジェクト無償資金協力見返り資金を活用した「メズドラ市障害児のための作業所整備計画」プロジェクトの完工式典がメズドラ市において行われました。
1999年に日本政府は総額5億円のノン・プロジェクト無償資金をブルガリア政府に対して供与しました。この資金により輸入した資材をブルガリア国内で売却し,得た利益を積立てて活用して実施するプロジェクトが「見返り資金活用プロジェクト」です。今般のプロジェクトでは,積み立て金のうちの12万4443レヴァが活用されました。その目的は,障害児の自立を支援しているメズドラ市の社会福祉施設「DDMUI」において作業所を整備し,メズドラ市と近隣地域に住む障害児の方々が作業訓練を通じて技術を身につけ,社会に参加できるようにすることにあります。
今般の完工式においてブルガリア側から出席したマリノフ経済・エネルギー・観光次官からは,「今般の案件は言葉では言い尽くせない程の素晴らしい案件となった。施設の質,教育の質ともに良質であり,日本政府に改めて感謝したい」旨の謝意が表明されました。また,アスパルホフ・メズドラ市長からは,障害児の社会参画を促す様々な職業訓練をメズドラ市で行うことが可能となったことに対する感謝が述べられました。
なお,作業所は4つのセクションから構成され,障害児に対して裁縫,調理,土産品製作等の訓練が行われています。製作された土産品については,外部で販売され,収益のうちの一部は材料費に,残りの収益については,障害児が博物館を見学する際のチケット代等,文化的行事への参加費用に活用されているそうです。
日本政府は,民主化・市場経済化以降のブルガリアの経済的・社会的発展のため,これまで様々な支援を行ってきました。とりわけ,近年は社会インフラ整備の一環として社会福祉分野に対する支援を重視してきました。今般の支援が有効に活用され,日本・ブルガリア間の協力が,ブルガリア国民の記憶に末永く留まることを期待します。
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完工式における小泉大使挨拶 |
作業所の様子 |