
日本研究書籍「日本文明」出版
5月22日(水)、ソフィア市第18総合学校副校長兼日本ブルガリア教育文化センター長、ブラティスラフ・イヴァノフ氏による日本研究書籍「日本文明」の出版発表会がソフィア市第18総合学校図書館で開催され、杉浦参事官が来賓として出席しました。
杉浦参事官は、冒頭挨拶の中で、イヴァノフ氏がこれまで日本語教育及び日本文学の普及に貢献されてきたこと、及び日本国政府が右を称えて平成21年春に叙勲を授与したことを来場者に紹介するとともに、ブルガリアにおける高い日本語教育水準と日本への高い関心はイヴァノフ氏のご尽力の賜であると謝意を表し、本書籍を通じて、我が国への理解を深めて頂ければうれしいと述べました。
本発表会には、ソフィア大学のナコ・ステファノフ教授、エフゲニ・ケンディラロフ博士の他、ヴェリチュカ・ストイチェヴァ・ソフィア市第18総合学校が駆けつけ、本書籍の魅力につき広く紹介しました。
今回、同書につき著者より以下のとおり紹介を頂きましたので、掲載いたします。
本書は、古代から現代までの日本の歴史と文化の百科事典であるといえます。豊富なイラストを用いた素材とともに、国家の地理的及び地政学的状況、各時代における文化及び歴史、宗教、国家構造、国民性及び価値観等の考察を行っています。
本書の著者は、日本人にとっての道徳的価値観の最も優先されるカテゴリーとして、「責任と誇り」を挙げ、日本の社会を、他者及び自然との調和に重きを置く道徳的価値観を有する集団主義社会と定義しています。
本書の一つの章では、非言語的要素に注意を払いつつ、文化の異なる人々の間のコミュニケーションについて著されています。本視点については、既に人類学者であるエドワード・ホールが提唱した理論であるハイコンテクスト度-文化には2種類あり、ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化である-に示されています。本書の最終章において、文化の違いに直結させることと、広く認識されるステレオタイプの問題につき論じられています。
本書は、学校の生徒や学生、教師を含む幅広い層の読者にとり、役に立つものと考えられます。また、本書の全体のデザイン及び用いられた豊かなイラストは一見の価値があります。
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